「バイト」ダイジェスト動画公開中!
maru_red.gif 稽古場レポート公開中!
”パート”ナーのある方が、「バイト」の稽古場レポートを書いて下さいました!
稽古場レポート#1
稽古場レポート#2
稽古場レポート#3


2013年06月18日

稽古場レポート#3

6月9日(日) 都内某稽古場 午後

今日10(月)は小屋入りだ。つまりこの稽古場レポートも最後となる。
たった3回だけど、パートナーの方に「読んでます!」と直接言ってもらえるのはうれしいものだ。
直接、つまりパートナーの方に会った。
第一回の会議以降、会うとしたら劇場で偶然くらいなものだろうと思ったが、まぁよく考えついたもんだの企画が待っていた。
紙すき。
カスガイ「バイト」のチケットを紙すきで作ろうというのだ。
井上製紙らしいアイデアだ。まぁ、製紙会社が紙すきを手作業で作ってる会社だとしたら、相当重労働な職場だろうが…。
稽古場に隣接する共有スペースでそのチケットは作られている。
窓ガラスには、乾燥中の出来立てチケットがびっしりと貼り付けられている。わいわいと紙をすいているパートナー達だが、作業は思ったよりも大変だ。まさに血と汗と涙がしみ込んだ紙が、チケットとしてお客さんの手に渡る。粋な事を考えつくなカスガイ。
紙すきの様子を何枚か写真におさめ、稽古場に行ってみると鍵がかかっている。
おや、稽古は休みか…。
稽古場に行った日は稽古最終日。1週間前にもう通し稽古ができていたのだから、今日くらいは1日オフにして休養させているのか。
と帰ろうとした時、別のところから聞いた事のある笑声が。その声をたどり別棟にむかってみると、いた、カスガイ。
稽古施設の会議室で、稽古をしていたのだ。
稽古場が使用できないから、会議室でやっているのか、はたまは意図的に会議室でおこなっているか事情はわからないが、私は驚いた。
普通、稽古場を変えても舞台と同じ大きさに寸法をはかり、テーピングをして再現するものなのに、その会議室で行われていた稽古は、会議室をそのまま使用していた。
そして、「バイト」の中の重要な会議シーンを稽古していたのだ、当然、本番のセットとは違う机の大きさ、椅子の高さ、部屋の広さ。役者の距離、動き、様々なものが違ってくるのを逆に利用し、稽古場でつくりあげたものを再検証しようとしていたのだ。
私も一度見ているシーンだったので、同じようで違う空気が作りだされていた。
そしてシーン稽古を終え、玉置氏は役者の皆に、演じた感想を聞き出す。
会議室で演技についての会議がはじまった。
稽古場や本番の会場にはない、外からの音だったり、窓だったり、空気だったり、時間帯だったり、リアルなものから、非リアルに落とし込むヒントがないか、出演者全員が活発に意見を出し合う、それを玉置が拾う。
明日小屋入りのこのタイミングでスクラップ&ビルドを試みる、モノづくりの姿勢に脱帽。
そして、カスガイのメンバー全員の真面目さにも脱帽。あんな真剣な話し合い、会社の会議でも滅多にみられない。
いよいよ今週幕が開く。参加者全員のツイートの熱も最高潮だ。
最初は軽い気持ちで始めたこの稽古場レポートだったが、カスガイの稽古を見学できて、表現者として非常に勉強になった。
ありがとよカスガイ。

〈文/(株)井上製紙ちり紙課・米山和仁〉
posted by カスガイ at 01:26 | Comment(0) | その他の情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月09日

(株)井上製紙の技術研修会

カスガイ 2nd connect「バイト」の世界をより知って頂く為に、劇場という場所をより知って頂く為に、公演の裏側をより知って頂く為に、そして裏方という仕事の大切さをより知って頂く為に、「技術研修会」と題してのバックステージツアーを開催したいと思います。
この機会に、演劇の世界ともっと色濃く繋がってみませんか?

■場所
【東京】中野テアトルBONBON
〒164-0001
東京都中野区中野3-22-8
[tel]03-3381-8422
[web]http://www.pocketsquare.jp/bonbon/

【大阪】@in→dependent theatre 2nd
〒556-0005
大阪府大阪市浪速区日本橋4-7-22
[tel]06-6635-1777
[web]http://itheatre.jp/

■開催日時
【東京】
22日(土)16:30〜 ※追加日程!
【大阪】
29日(土)21:00〜

※各回、60分ほどを予定しております。
※開場時間というものは特に設けず、時間になりましたらご入場、揃い次第開始させて頂きます。

■定員
各回15名ほど

※お申し込みの先着順にて、定員に達し次第締め切らせて頂きます。

■注意事項
本編で使用する舞台機構や照明、音響などについて触れさせて頂く為、多分にネタバレを含む内容となります。
その点、どうかご注意下さい。
また、いわゆる「当日券」というものはございません。
大変申し訳ありませんが、ご予約の無い方のご入場はご遠慮頂きます。

■お申し込み
kasuguy.mail@gmail.com

メールのタイトルに
【技術研修会参加希望】

本文に
1.お名前(フリガナ)
2.ご連絡先(電話番号、メールアドレス共に)
3.参加希望日時

を明記の上送信して下さい。
こちらからの返信をもって、参加予約完了とさせて頂きます。
定員に達していた場合にも、ご連絡差し上げます。

■内容
カスガイ 2nd connect「バイト」では大掛かりな舞台機構、美術を組んでいます。
それらを中心に、劇場空間での照明や音響の効果や変化、俳優が待機する舞台裏の紹介や、参加者の皆様に舞台上に上がって頂いての舞台上の説明などを、(株)井上製紙技術部部長・玉置玲央と、技術部員たちのナビゲートによりお贈りしたいと思います。

一番の目的は、あなたと演劇の距離がまた一つ近付く事。
そして、一生から見たら長いとは言えない上演時間の中で、どれだけの人の想いと力が動いているのか、知ってもらいたいのです。

人はまだまだ独りじゃない。

どうか、奮ってご参加下さい。

玉置玲央
posted by カスガイ at 14:00 | Comment(0) | その他の情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月05日

稽古場レポート#2

6月初旬 都内某稽古場 午後

例年よりも早く梅雨に入った東京だが、その日は梅雨の中休みで、スッキリとした青空が広がった。
1週間ぶりに訪れる稽古場。いったいどんな進化を遂げたのだろうと、ウキウキしながら稽古場の扉を開けた。
外のさわやかな空気とは裏腹に、どんよりとした重い空気が全体を覆っていた。
稽古場の雰囲気が悪いという訳ではない。
「バイト」の物語世界がずっしりと存在していたからだった。
はじめから終わりまでをノンストップでやる、通し稽古の真っ最中だった。
私が訪れた時に、ちょうど物語序盤の重要なシーンが展開されていた。
ほぼ完璧にセリフがはいった状態の役者陣、本番さながらの衣装を身にまとい絶妙な掛け合いを見せていた。
その周りを、演出玉置が真剣に見つめてる。なにかを思いついたのか、アイデアをメモ用紙に書き加える。紙を覗くと、まだ序盤のシーンだというのに、びっしりと書き綴られてあった。
面白いと感じたのは、玉置氏が、役者のセリフのやりとりにたまに「うん!」とうなるのだ。きっと彼のストライクゾーンに球が来たのだろう。その時の顔が本当にうれしそうだ。
「うん!」「おぉ!」「あはは!」
まるで役者と玉置氏がキャッチボールをしているかのようだ。

カスガイ 2nd connect「バイト」には、ここには書けない様々な仕掛けが用意されている。
劇場に入った途端きっと観客の度肝を抜くであろう、見事に計算された舞台機構。
その機構だからこそのストーリー。私もしてやられた。
ストーリーはもちろん、細部のセリフも完璧だ。シリアスなやりとりの途中にはさまれるシニカルな会話に思わず笑ってしまう。そしてじわじわと暴かれていく人間関係。ミステリー的要素もかいま見る事ができるこの脚本はすごいの一言だ。
いったいどんな結末が待っているのか…。
「カット!」壮絶なクライマックスシーンの後、玉置氏からの声がかかる。
まだ少し余韻が残る中、通し稽古が終わった。
そして稽古場は序々にいつもの朗らかな雰囲気を取り戻す。
本番まで10日あまり。この時期に通し稽古をするのは、なかなかのハイペースだ。

あるデザイナーの言葉に「80%=20%の法則」というものがある。
80%の完成度は、総制作時間のうち20%の時間で到達する事ができる。
しかし、残り20%の完成度を達成するには、総制作時間の80%を要する。
つまり、ここからが正念場だ。その苦しみは、役者達のつぶやきを見ていればわかる。苦しそうで、そして楽しそうだ。
このメンツならば、100%の完成度を裕に超え、120、いや200%の舞台を見せてくれるはずだ。
本番が楽しみである。

〈文・写真/(株)井上製紙ちり紙課・米山和仁〉

IMG_3558.JPG

IMG_3577.JPG
posted by カスガイ at 02:32 | Comment(1) | その他の情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

稽古場レポート#1

5月下旬 都内某所稽古場 午後

稽古場では出演者11人全員が揃っていた。稽古場には本番の舞台とほぼ同じ大きさの仮舞台が設置されていた。
その傍らで、まずは準備運動。基礎的なストレッチなどを行うのかと思いきや、ボールが一つ投入され、バレーボールが始まった。
チームがつくられ、負けた方はなんらかのペナルティーが課せられるそうで、皆必死だ。しかし、そこは「バイト」のメンバー達、相手にボールを返すチームワークもさることながら、サーブを打つ時になぜか小芝居を始める者、自分のミスをするりと回避しようとする者、相手への精神的プレッシャーをかける者、個人技もなかなかのものだ。
そしてそれを従えるカスガイ主宰で、バイトの演出玉置玲央は…。
一番バレーを楽しんでいた。
ウォーミングアップなのに、皆汗だくになっていた。しばらくの休憩の後、いよいよ稽古が始まる。
バレーの盛り上がりの空気が残る稽古場。さぞかし稽古も激しいものになるだろうと、固唾を飲んで見守っていたが…。
演出玉置が手を叩く。役者達は稽古場を黙々と歩き始める。
玉置は、役者達にさまざまな指示をだす。それに淡々と答えていく役者達。
あまりに静かで、不気味な雰囲気。役者達が物語の登場人物に入り込む時間がそこにあった。
玉置からある指示がでた。
「今から二人一組になってください。そして、自分が与えられた役になって、相手に様々な質問をしてください。その質問から読み取った相手(物語上の)
の事を皆に発表してもらいます。」
玉置が手を叩くと、すぐに5つのペアができあがり、静かな質疑応答が繰り広げられる。
ぼそぼそ、時に笑い声、質問にしばし考えこむ沈黙。5つのペアがそれぞれ、物語の人物が台本以外の会話をしている。
とても興味深い光景だった。
発表の時間。各々のキャラクターを発表する。
この人の出身は○○。暇な時はパチンコに行く。腕前はそこそこ。先週大きく負けた…。
ペアの細かな事を発表している。それを皆が共有している。さっきまでバレーボールに興じていた10人の役者はもういなかった。そこには「バイト」の物語の登場人物10人の若者がいた。
それぞれの発表を聞き、玉置は感想と修正、そして疑問を投げかけていく。形作った彫刻に、さらに研磨をかけ、美しく仕上げていくように。
そのやり取りが延々とつづけられた。
そしてようやく台本をつかった稽古に入っていくのであった。
台本意外の世界を構築し、それを台本の世界にフィードバックしていく作業。
それをひょうひょうとやってのけるパフォーマー達。
いったい本番の舞台にどんな怪物ができあがるのだろう…。
本番まであと16日。

〈文・写真/(株)井上製紙ちり紙課・米山和仁〉

IMG_3329.JPG

IMG_3557.JPG

IMG_3145.JPG

IMG_3408.JPG
posted by カスガイ at 02:27 | Comment(2) | その他の情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。